「私はこう戦った」の日記

子どもと外国人妻が心の支え!不当解雇を訴え復職するまでの道のり

家を買うと踏み絵を踏まされる会社って

 

ライセンス – ダ鳥獣戯画 (chojugiga.com)

 

○○○今年度のはじめに踏み絵を踏まされた話です○○○

 

古い職員のA姉さんが言っていた。

 

「家は買わない方がいいよ」

「買ったら最後、会社が弱みにつけこんで圧力をかけてくるから、言いたいことが言えなくなる」

「だって、職員のB君がそうでしょう?かわいそうに、家を買ったばかりに・・・」   ※個人の感想です

 

この時私は〈まさか、そんなことあるわけない〉と思いました。同族経営の一族は確かに意地が悪いところがあるけども、みなからチヤホヤされて調子に乗ってしまうことは誰にだってある。そこまで低俗なことはするわけがないだろうと。

 

私はこれまで真面目に、誠実に働いてきたつもりです。

 

社長夫人から嫌味や見当違いなことを言われ続けてはいたけども、特に前年度はしっかりとした業績を残した自負がありました。

 

というのも、前年度に会社が受審した外部機関による調査では、私が担当する箇所全てで最高の評価を受けたからです。なのでこの会社で働き続けることへの不安が薄らぎつつありました。

 

だから今年度のはじめに家を買おうとしたのです。まずは買う家を決め、不動産屋があっせんする銀行のローンの審査を申し込みました。他の人に家を契約されないために、手付け金を10万円払いました。

 

後から考えると、この時私は浮かれていました。

 

家をすでに買っている2人の職員(C君とDさん)に、どこの銀行でローンを組んでいるのか、オススメを訊いたのです。

 

しかもその内の1人C君は、同族経営の一族の職員でした。私と年齢、家族構成が似ていることから、共感して相談に乗ってくれるだろうと思ったのです。

 

2人からそれぞれオススメのローン会社を聞き、新しい住居への期待を妻と一緒に膨らませたものです。

 

しかし、奇しくもその数日後に社長夫人に呼ばれることになります。

 

偶然です。きっと。家を買おうとしたから呼ばれたなんてことはないはずですから、きっと・・・。

 

この日、社長夫人のいつもの「ウワサ・ベースド・プラクティス(ウワサを根拠にした実践)」が炸裂しました。  ※「エビデンス・ベースド・プラクティス(科学的根拠に基づいた実践)」のパロディ

 

私はあることないこと言われ、「この仕事は向いてないんじゃないかしら」といわゆる退職勧奨を受けます。

 

私の問題点や失敗が具体的に示されるのなら納得をして、改善に向けて努力することもできるでしょう。

 

しかし私の問題点や失敗は、社長夫人の単なる勘違いであったり、事態を彼女独自の色メガネで捉えた内容でした。

 

ひとつひとつ反論しようと思えばできましたが、ぐっと言葉を呑み、ただこの会社で働きつづけたいこと、転職するつもりはないことを伝えました。だって、この場で正論を返しても、何ら事態が好転するとは思えなかったからです。

 

社長夫人が望んでいるのは、私の弱った姿を見ること、また私の絶対服従の姿を見ることだと思いました。

 

そう、この日社長夫人が私にしたのは「踏み絵」でした。「経営者一族が無茶なことを言ってもとにかく聞けよ」ということだったと思います。

 

絵を踏まない、つまり反論でもしようものなら、家のローンの支払いが脅かされるというものです。

 

私はこの日反論はしませんでした。ですが、翌週、ローンの審査が通ると同時に、家の購入を取り止める連絡を不動産屋へ入れました。手付け金は規約通り返却されましたが、不動産屋の担当の方には申し訳ないことをしました。

 

ローン会社をオススメしてくれたもう1人の職員Dさんへは、アドバイスへのお礼と、家の購入を止めたことを伝えました。

 

一族のC君へは事の成り行きは伝えていません。つまり彼の中では私は家を買ったことになっている(はず)。

 

そして先月12月、解雇通告前の最後の面談で、社長夫人から次の言葉がありました。

 

「他の仕事を探したほうがいいと思うんです」「○○さん(私)に合ったところを外に探しますから」

「○○さん(私)は最近結婚して、家も買ったし、お子さんもいるから大変でしょう?」

「そんなにこの会社を続けるというなら、私が言えば30日後にはアレですからね」

 

「アレ」とは解雇以外にはありません。つまり、退職勧奨と脅しの合わせ技なのでした。

 

みなさんは踏み絵を踏まされることはありますか?