「私はこう戦った」の日記

子どもと外国人妻が心の支え!不当解雇を訴え復職するまでの道のり

映画『泣きたい私は猫をかぶる』のロケ地に行ってきた

○○○会社をクビになる約2週間前の話です○○○

 

常滑焼の街、愛知県常滑市に家族で小旅行に行きました。名古屋から1時間の距離ですが、不思議とこれまで訪れたことがありませんでした。

 

私、娘(中1)、外国人妻の3人での小旅行。あいにく息子は受験生のため留守番になりました。

目当ては常滑焼の招き猫です。妻は大の招き猫ファンなのです。妻が初めて日本に来た時、招き猫だらけの豪徳寺(東京)に連れて行ったらたいそう喜びました。そのことを思い出して、招き猫の本場、常滑に連れて行くことにしたのでした。

 

娘も以前瀬戸市で陶芸体験を楽しんだことがあり、常滑旅行はまんざらでもありませんでした。

 

常滑はすてきな街でした。昔ながらの陶房がそこここに残っていて、登り窯もたくさんありました。まるでタイムスリップしたかのような不思議な時間を過ごしました。定番の「招き猫付け絵体験」も行い、私たちは満足して街を後にしました。

 

帰り際、駅に貼ってあるポスターに妻が気づきます。アニメ映画『泣きたい私は猫をかぶる』のポスターでした。

 

 

「えー、この映画の舞台はここ(常滑)だったの?」と日本アニメファンでもある妻。私は観たことがありませんでしたが常滑はこの映画の舞台になった街でした。娘もポスターを観るまで気づかなかったようです。

 

どうやら小旅行から遡ること数ヶ月前、妻は娘と一緒にジブリ映画を観る感覚でこの映画を観たようでした。映画のテーマは「ステップファミリーの苦悩」であるにもかかわらず!

 

最近のアニメは重いテーマを扱うな。

 

帰宅後、妻と一緒に映画を観ました。

 

後妻が主人公(娘)から受け入れられないくだりや父親が家庭を明るくしようと空騒ぎするくだりは、観ていて胸が苦しくなりました。

 

また主人公が「母親から捨てられた」と友人らからはやし立てられた場面では、〈そんな単純なことじゃない!〉〈きっとやむにやまれぬ複雑な事情があったはず!〉という抗議の気持ちが私の内に激しく湧き起こり、悔し涙が出ました。

 

同時に、私の娘は今までどのような気持ちで友人と接してきたのだろうかと思いを馳せました。娘は「最近はどの家庭もいろいろあるから」と言ってくれるけども、友人からつらく当たられる時もあるのではないか?

 

この映画を後妻の外国人妻と娘が一緒に観たということです。悪気なく選んだ映画なのだろうけど、どれだけ気まずかったのだろう?

 

実際、妻は途中で「しまったー!」と思ったそうです。でも娘はポーカーフェイスで観ていたそうです。

 

娘がどんな気持ちでこの映画を観、街を歩いたかはわからないけれど、旅行後も変わらずご機嫌です(あるいは「猫をかぶって」いる?)。

 

昨日、絵付け体験をした招き猫が届きました。思っていたような出来ではなかったけど、これはこれで風情があってよいと思いました。計画を楽しむのも良いが、偶然性を楽しむのもまた良いではないですか。

 

私たち家族はステップファミリーとして映画と小旅行を通して少しだけ前進したように思ったのでした。